特に乳製品は、プロセスストリームに含まれる油脂類（FOG）、塩類、微粒子のために、測定は非常に厳しい環境にありますが、乳製品産業が多いヨーロッパ市場で長年培われた経験により、乳製品工場特有の課題であるタンパク質を含んだサンプルがチューブ内で凝固を回避する特殊な仕様となっています。

乳製品工場のTOC計のチューブの詰まり例

また、1台の装置で複数流路の測定が可能なため、放流側のＴＯＣ値監視に加えて、上流側でもプロセスラインの監視役として機能させることにより、乳製品工場における労務工程の改善やプロセスコントロール、環境コンプライアンス、事故対応にも効果的に役立てることが可能です。

【海外事例】乳製品工場のオンラインTOCモニタリングで製品ロスも削減　～高負荷の排水プロセスを最適化

強力な酸化剤であるヒドロキシラジカル（•OH）と、マンガンを触媒として使用する湿式二段階方式により有機物を完全に酸化します。
高濃度塩水は最高で30％、高カルシウムは最高で12％に対応することが可能です。

直径3.2㎜のサンプルチューブとチューブポンプを採用しているため、繊維状物質を含む固形物や脂肪、油分、塩分が入った粒径2㎜までの柔らかいサンプルを、希釈なしで測定することが可能です。この結果、従来の燃焼式で課題であった、懸濁物有機炭素（POC）を過小評価し、溶存有機炭素（DOC）の値に大きく依存するという点を解決できます。

（正確な全有機炭素（TOC）は　懸濁物有機炭素（POC）と溶存有機炭素（DOC）の総和が必要です。フィルターで濾した物質にはPOCが含まれます。「【トピック】全有機炭素(TOC)測定の重要性」もご参照ください。

写真左：左が一般的なサンプルチューブ、右がバイオテクターのサンプルチューブ
写真右：チューブポンプ

乳製品工場に特化した独自のセルフクリーニング機能（※）が装備されているため、最大20,000ppmまでの高濃度サンプルでも、目詰まりがなく99％以上の稼働率を保持します。
（※セルフクリーニング機能は、他のBioTectorシリーズとは異なった方式となります。詳細はお問合せください。）

動作原理をこちらのビデオよりご覧いただけます。（英語版：4分17秒、BGMあり）

オプションで最大6流路の測定が可能です。これに加えてグラフサンプルの流路がございます。
複数流路を確保することで、上位廃水のTOC分析と放流前の水質分析を1台のオンラインTOC計で測定することが可能となります。

オンラインTOC計『BioTector』事例集（Iprosサイトで事例集ダウンロードが可能です）

排水の上流から最終排水までお客様の測定状況に適したオプションを取り揃えています。
下記以外にもございますので、お気軽にご相談ください

B7000iオプション例

メーカー派遣要請をすることなく、簡単に自営保守が可能となる部品キットをご用意しています。

上記写真は、部品キットの一例（B7000i用のモデル；Kit 19-KIT-131）です。 B7000i Dairyの部品キットはモデル：19-KIT-132となります。