オンラインTOC計(全有機炭素計)/全窒素/全リン計(TOC/TN/TP計)プロセス・排水向け BioTector B7000
製品概要
オンライン全有機炭素(TOC)計 BioTector(バイオテクター)シリーズは、独自に開発した強力な酸化力を持つ「湿式二段階酸化方式」を用いたTOC計です。困難といわれる塩化物やカルシウムを含んだ排水、高SSのTOCの測定においても「詰まり、故障、メンテナンス・校正が頻繁」などの課題を解決し、確かな測定を実現するとともに、労務コストを削減します。また一般的な燃焼式のTOC計と比較し、エネルギーコストが1/5以下のため、SDGsの実現にも寄与します。
環境省の定める排水の総量規制における、化学的酸素要求量(COD)については、COD計、BOD計、TOD計、UV計のように、有機性物質による水質の汚染状態を自動的に計測できる水質自動計測機による計測値と、指定計測法による計測値との関係から求めた換算式を用いて測定することとなっています。その中でも、リアルタイム監視という点では、オンラインTOC計は最も有効な測定値です。また、これまで数時間の反応時間必要としていたものが、約10分以内(TOCのみで7分以内(代表値)、TN/TPを同時測定する場合には、測定時間が変わります。)に短縮可能となります。
BioTectorシリーズの中でも、B7000は特に困難なアプリケーションでも正確な結果を得ることが可能な上、TN/TPを希釈無しで同時測定が可能です。セルフクリーニング機能が標準装備されており、チューブの詰まりや洗浄から解放されます。(乳製品工場等での「たんぱく質」成分の多いサンプルには、B7000i Dairyをご覧ください。)また、防爆対応機種他、多様なオプションをご用意しています。BioTectorカタログも併せてご覧ください。
製品の特長
B7000i と同等の測定機能を有し、同時にTN/TPの測定可能
B7000は、B7000i と同等の測定機能を有しています。当社独自の湿式二段階酸化方式により、一般的な湿式酸化分析の計器の課題であった、酸化能力が低い問題を解決し、燃焼式と同等の酸化力を誇ります。
TN/TPは吸光光度法を用いた検出方式で、測定レンジはお客様の状況に合わせてご相談の上決定します。詳細はカタログのスペック表も併せてご参照ください。
TN(全窒素)の測定:
TOC分析過程において、同時に窒素化合物は硝酸塩に分解、TOC測定が終わったサンプルは測定セルへ送られ、硝酸塩に合わせた217nmの波長の吸光光度法により測定。吸光光度計のフラッシュ光源が点灯し、硝酸イオンからTN値を測定します。
TP(全リン)の測定:
TOC分析過程において、低級リン酸化合物はリン酸塩に分解。測定後のサンプルはTPボイラーへ送られ、100℃で約6分間加熱、残りのポリ・リン酸化合物も加熱・加水分解。TP試薬を添加し、サンプルは更に45℃で加熱され測定セルへ。リン酸塩に合わせた405nmの波長の吸光光度法により測定。吸光光度計のフラッシュ光源が点灯し、オルト・リン酸イオン(PO₄3-)からTP値を測定します。
環境負荷の低減
流入するサンプルの組成に関する包括的な情報を得ることで、プロセス管理を改善することができます。TOC + TNとTPを知ることで、試薬の使用量と関連コストを削減することができます。プロセスを最適化することで、排水の環境への影響を低減し、罰金や評判の低下のリスクを最小限に抑えることができます。
オプションでTOC,TNを最大6流路まで、TNは最大3流路まで同時測定可能
TOC、TNの測定はオプションで最大6流路の測定が可能です。またTPは、最大3流路まで測定が可能です。これに加えてグラフサンプルの流路がございます。
複数流路を確保することで、上位廃水のTOC分析と放流前の水質分析を1台のオンラインTOC計で測定することが可能となります。
オンラインTOC計『BioTector』事例集(Iprosサイトで事例集ダウンロードが可能です)
サンプラーや、サンプルポットなどのオプションあり
独自のセルフクリーニング機能(※)が装備されているため、最大20,000ppmまでの高濃度サンプルでも、目詰まりがなく99%以上の稼働率を保持します。
(※セルフクリーニング機能:使用済の酸試薬がリアクタから回収され、次のサイクルのサンプルが流入した後のチューブのクリーニングに使用するためにセットされます。)
湿式二段階酸化方式の動作原理紹介ビデオ
当社独自の湿式二段階酸化方式の動作原理をこちらのビデオよりご覧いただけます。(5分57秒、音声なし)
仕様
◎オプション仕様 ① TCモード ②VOCモード
◎TOC/TN:湿式二段階酸化(ヒドロキシラジカル)
◎TP:湿式二段階酸化(ヒドロキシラジカル)+加熱・加水分解
◎TP最大3流路(オプション)
◎TN:(セル長2mm:)最小 0-19 mg/L, 最大0-5,000 mg/L、(セル長0.5mm)最小2-55mg/L, 最大160- 15,000 mg/L
◎TP:(セル長10mm:)最小 0-11 mg/L, 最大0-3,000 mg/L、(セル長5mm)最小1-18mg/L, 最大60- 5,000 mg/L
◎TN:TOC<7分、TN<2分
◎TP:TOC<10分、TN/TP<8分
ゼロチェック機能
グラブサンプル機能
酸(J7020-A)1.8N硫酸溶液(触媒として80mg/Lの硫酸マンガンを含む),20Lタンク
アルカリ(J7021)1.2N水酸化ナトリウム溶液、20Lタンク
◎TN
洗浄試薬(J6500-5 (5L), J6500-20(20L))
RO水(J6600-5(5L), J6600-20(20L)
◎TP
試薬(J6700-5(5L), J6700-20(20L)
塩酸試薬(J6800-5(5L), 6800-20(20L)
カタログ・資料
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【アプリケーションノート】高濃度カルシウム、塩分を含む排水でのTOC測定
高濃度のカルシウムと高濃度の塩分の両方を含むサンプルのTOC測定に関連する海外事例(石油化学)です。
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