ハックの自動採水器AS590*は、水位計・雨量計・水質計などと連携し、自動採水ができるシステムです。超音波センサーシステムによりサンプル量を適切に調整可能なほか、サンプル間隔も自動調整が可能です。下水処理場、河川、工業廃水、マンホールでの採水に最適で、pH、温度、流量のモニタリングも行うことができるため、下水処理場や、製鉄・製薬・食品工場等の廃水はもちろん、大学・研究機関の自然環境分野におけるフィールド調査まで、幅広い分野・用途で利用されています。

サイズ、量、材質が異なるさまざまなボトルセットにも対応します。また、コントローラー、ベース、センサー、ボトルセット、アクセサリー、サンプリングプログラム機能を組み合わせることで、あらゆるサンプリングニーズに対応できるよう構成することが可能です。　（*ISO 5667に準拠）

ご利用状況に合わせて3つのタイプから

AS950 には以下の3タイプがございます。さらに冷蔵機能の有無も選択可能なため、用途に合わせてお選びください。

１：ポータブルタイプ

マンホールなどに設置が可能なポータブルタイプは、精確性と利便性を第一に設計されています。コンパクト仕様またはディスクリート採水仕様に変更が可能です。18インチのマンホールにも対応できるコンパクトタイプ（直径44.1cm、高さ61cm、重量12.2kg）とスタンダードタイプ（直径50.5cm、高さ69.4cm、重量15㎏）があります。採水現場でコンポジットまたは、ディスクリート採水に即時切り替え可能で、多様な採水ボトルの選択ができます。なお、ポータブルタイプで保冷機能が必要な場合には、冷却器型ポータブル自動採水器　モデル2000のページをご参照ください。

マンホールに設置可能な自動採水器

２：屋内用据え置きタイプ（冷蔵機能有無の選択可能）
３：全天候型タイプ（冷蔵機能有無の選択可能）

下水処理場や工場排水などの自動採水においては、下部に滞留した硫化水素で採水器が腐食してしまう課題がありました。AS950は、コンプレッサーを上部に設置することでこの課題を解決しています。湿度や腐食性の高い環境でも使用できるように設計されており、ネズミや水などによるダメージを最小限に抑え、環境保全にも配慮しています。

ドアには圧縮力のあるガスケットを用いているため、温度変化の激しい環境でも確実な密閉が可能です。また、上部の蓋も同様に密閉状態にあるため、採水容器に雨水等の侵入を防ぎます。ボトルトレイはスライド式となっているために、ボトルの取り出しも容易で、サンプリングの作業をスムーズに行うことができます。

左：室内据え置きタイプ、右：屋外据え置きタイプ