Hachジャーナル

【海外事例】11台のオンラインTOC監視による、プラントの歩留まり向上と法規制への対応

カーべリー社、継続的な業務改善に必要なリアルタイムデータの取得にBioTectorを活用

カーベリー社 社屋

カーべリー社について

1965年に設立されたカーベリーは、アイルランドに本社を置く、国際的な大手食品素材、フレーバー、チーズメーカーです。従業員数は約530人、年間約1億2000万ガロン(約454,000キロリットル)の牛乳を加工し、2011年の売上高は3億3850万ドル(約414億円超)でした。カーベリーはアイルランド、英国、米国、ブラジル、タイなど9つの拠点で事業を展開しています。

カーベリーは、革新的な原料サプライヤーとして高い評価を受けており、食品、飲料、栄養製品の世界的な大手メーカーと協働しています。コークにあるカーベリーの工場はアイルランド最大のチーズ生産工場で、アイルランドの年間チーズ生産量の約30%を生産しています。また、この工場では乳清からエタノール(中性アルコール)を生産しており、主にアイルランドとイギリスの市場に販売しているというユニークな特徴があります。

効率化の推進

3つの補完的な独創力が組み合わさることで、カーベリーの工場は非常に強力な発展を遂げました。
1.   効率的な事業卓越性プログラム
2.   オンラインTOC計BioTector1号機の導入
(この分析計の環境価値と商品価値から、8ヶ月で10台の分析計を追加導入しました)
3.   BioTectorの測定値、その他様々な現場の情報を一目で把握できる、SCADAシステム*への投資
(*産業制御システムの一種)

BioTector導入のきっかけ

同社の環境担当マネージャーは、「BioTectorを導入しようと思ったのは、環境的な理由と商業的な理由がありました」と述べています。

1.         「このTOC計導入の主な目的は、IPPC(国際植物防疫条約)ライセンスの環境要件を満たすこと、そして、カーべリー・プラントの排水による製品ロスを減らすことで、工場全体の生産量を増やすことです。加工環境においては、多少の製品ロスは避けられませんが、我々のチームは、リアルタイムでロスを把握できないまでも、改善すべき点があると考えていました。カーべリー社は以前、他の分析装置を使用していましたが、「信頼性が低く、一貫性がない」とし、排水負荷の監視はコンポジット試料に頼っていました。しかし、環境担当者は、「情報を瞬時に得られず、24時間遅れになってしまった」と言います。

2.     2つ目の目的は、下水処理場の運営コストを削減することです。当社の下水処理場ランニングコストの大部分は、COD負荷の低減に必要な曝気(ばっき)であり、非常にエネルギー集約的なプロセスです。また、ロストプロダクトにはリン(P)が含まれているため、排水には高濃度COD(TOC計による測定値)と高濃度リンの両方が含まれた場合、処理費用が大幅に増加する可能性があります。生産部門においてCODを削減することは、下水処理コストを削減し、また、初期排水での負荷を減らすことで、カーベリーが地元河川への最終排水の排出規制値を達成するのに役立ちます。

カーベリーの下水処理場オペレーターは、「処理された1kgのCODも、本来なら段ボール箱に入れられて出荷されるべき製品の損失と捉えています」と述べています。

BioTectorの設置

カーべリーは、2011年4月にオンラインTOC計BioTector B7000の1号機を導入しました。同社のメイン排水路に設置し、流失物を捕集しています。しかし、メイン排水路で何が起こっているかを監視することができる一方で、カーベリーのチームは、損失や事故を発生源まで追跡するために、追加の分析装置が必要であることを認識しました。最初のTOC計で信頼性が高まったために、2012年1月までにさらに10台のBioTectorをプロセス排出ポイントに設置し、それぞれがSCADAシステムに統合されました。これにより、製品ロスの是正措置の責任を工場のオペレーターレベルまで下げ、オペレーターのダッシュボードにリアルタイムで結果を表示することができるようになりました。このベストプラクティスのアプローチは、すでにカーベリーの強力な商業的成果を示しています。

カーベリーのマネージャーは、以下のように述べています。
「これまで信頼性の低かった他の分析装置と比べ、バイオテクターは信頼性が高く、正確であることが大きな違いです。高CODの流れは、2つの嫌気性消化槽に供給されます。このプロセスは24時間365日行われ、過負荷が発生すると下水処理場の運用に影響を及ぼします。当社は、BioTectorがこの負荷を監視し、制御を改善する上で特に有用であることを知りました。また、カーベリーの冷却水は、排出前にBioTectorのシステムで連続的に分析されています。BioTectprの情報はTOCの単位で表示され、この単位でプロセス制御と意思決定が行われます。」

バイオテクターシリーズ

BioTectorシリーズ

参考:オンラインTOC計 バイオテクターシリーズまた、カーベリーがBioTectorを選んだ理由を尋ねると、「堅牢性、信頼性、正確性」というシンプルな答えが返ってきました。

カーベリーの商業的インパクト

BioTectorは、生産部門における製品のロスを元から減らすことで、設備全体の収量アップに貢献しています。カーベリーの2011年の主要目標は、下水処理場の負荷量を大幅に削減することでしたが、2012年にこれを達成しました。

その結果、下水処理場のエネルギーコストも削減されました。これは、COD負荷の低減と下水処理場への散気装置の設置が複合的に作用した結果です。BioTectorを使用すると、リアルタイムでTOCを測定しながら、常に最適なパフォーマンスが得られるように流量を調整できるため、曝気工程の調整が非常に容易になります。

すべてのBioTectorに専用のサンプラーを設置し、分析する排水サンプルの粘度に関係なく正確にサンプルを採取するシステムを実現しました。

BioTectorはTICの測定にも非常に有効であることが証明されました。廃棄物処理場のICリアクターからの排水には、無機成分(重炭酸塩など)が含まれることがあり、汚泥の量や沈殿に関して、下水処理場に影響を与えることがあります。TICをモニターすることで、下水処理場オペレーターは必要に応じてアプローチを調整し、供給バランスタンクを調節することができます。特にICリアクターから排出される排水の可視性は格段に向上しました。

カーベリーのチームはTOC測定に自信を持ち、生産部門は下水処理場への生産量をより把握できるようになり、したがって下水処理場への負荷に対して、より責任を持つようになりました。すべてのチームがより協力し合い、全体的な商業目標を達成できるようになったのです。

今後について

カーベリーの環境担当者は、BioTectorの使用感と今後についてこのように述べています。

「この先、もう後戻りはできないでしょう。とても使いやすく、必要な情報を必要なときにすぐに得ることができます。また、BioTectorのマニュアルサンプルシステムで、サンプルをクロスチェックできるのも素晴らしいです。このTOC計BioTectorを導入する前は、CODの分析に3時間かかっていましたが、今ではTOCの測定に7分しかかからなくなりました。全体として、製品の損失レベルが下がり、工場の歩留まりも向上しています。」

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